ビーム物理工学

粒子加速器から供給される粒子ビームは原子核物理の発展に大きく寄与し,需要とともに高エネルギー加速器が研究・開発され,素粒子物理や物質・材料開発などの分野に大きな貢献をしている.

近年では,欧州原子核研究機構CERNやフェルミ国立研究所での超高エネルギー化と中高エネルギー領域での大電流化に大きな関心が寄せられている.国内では理化学研究所RIビームファクトリーや,日本原子力研究開発機構と高エネルギー加速器研究機構KEKが共同で建設にあたっているJ-PARCでは,粒子ビームの大電流化に重点が置かれた設計になっている.大電流ビームに関しては,米国ローレンスバークレイ国立研究所LBNLが,将来のエネルギー源の候補である重イオン慣性核融合への応用を目指した大電流の重イオンビーム開発を研究している.

重イオン慣性核融合(Heavy Ion Inertial Fusion : HIF)やイオンビーム照射によるWarm Dense Matter(WDM)科学研究,高エネルギー密度状態科学(High Energy Density Physics : HEDP)研究においては,特に大電流の重イオンビームの生成が必要とされる.大電流重イオンビームでは空間電荷効果が支配的な状態にあるので,下図に示すように従来の粒子加速器から供給される粒子ビームとは大きくかけ離れたパラメータを持っている.このため,空間電荷効果が支配的なビーム動力学やその制御は重要な研究課題となる.

TuneDepressionCsDiagram.png

大強度のイオンビーム生成において,加速器システム最終段付近で高電圧を高繰り返しで印加できる誘導加速モジュールを用いたビーム圧縮装置を用いてパルス圧縮を行う.重イオン慣性核融合のエネルギードライバーである重イオン粒子加速器システムを例に取ると下図のようになる.本研究では,大電流重イオンビーム圧縮過程でのビームダイナミクスについて検討を行っている.

HIFsystem.png

添付ファイル: fileHIFsystem.png 605件 [詳細] fileTuneDepressionCsDiagram.png 585件 [詳細]

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Last-modified: 2010-02-12 (金) 03:39:57 (2777d)